資金調達
カード選び
ウチの会社は負債が多いから倒産するかもしれない。最後は破産するしかないのかな…。
設備投資をしたけど思うように受注が取れず、返済に窮するようになってしまった。
多額の負債を抱えてしまい、このままだと会社が倒産するかもしれない。そうなったら破産するしかないのかな。
この記事では、こういった疑問にお答えします。
多額の負債を抱えた経営者様からよく、負債が多くて潰れそうというご相談を頂く事が多々あります。
一例を上げると以下のようなケースです。
こういった状況下にある方から「負債が多くて倒産しそうです。破産するしかないですよね」と言われる事が多々ありますが、結論から言うと、負債が多いからと言って会社が倒産する事はありませんし、破産する必要もありません。
基本的に、どれだけ多額の負債を抱えていたとしても、資金繰りが回っている間は特に問題ありません。債務超過でも資金繰りが回っていれば会社は倒産しません。
しかし、負債が少なくても資金繰りに行き詰ってしまえば会社は倒産します。
破産するしないは、あくまで当事者の自由意志で決めるものであって、破産するにあたり、以下のような決まりごとは存在しません。
つまり、破産するしないを決める要因はあくまで当事者が「破産しよう」と決断した時に破産するものですので、したければすればいいですし、したくなければしなければよい、というだけのことです。
ちなみに、「借入金の返済ができないとどうなる?債権者に大変な事になると言われたけど破産するしかない?」という記事でも解説しているとおり、債権者の嘘を信じて破産するケースが少なくありませんので、気を付けましょう。
例外的に、当事者が破産したくないと思っていても、債権者に破産を申し立てられる「債権者破産」という法的手続きがあります。
債権者破産は非常にレアケースなので、普通に会社を経営している分には債権者破産を申し立てられるような事は殆どありません。
しかし、以下のようなケースに該当するようであれば、債権者破産を申し立てられる可能性はあると言えます。
つまり、よほど悪どいことでもしない限り、債権者破産を申し立てられることは考えられません。
それに、債権者破産の費用は債権者負担ですので、このことからも申し立てられることは無いと言えます。
最後に、負債が多いと会社が倒産するという良くある勘違いを3つ紹介します。
上記のとおりです。
負債が多いと月々の返済負担は大きくなりますから、資金繰りが悪化するのは間違いありません。
とはいえ、返済負担が厳しければ無理して返済しないでリスケジュール(条件変更)を依頼しし、元本返済を猶予してもらう事で、月々の返済負担を押えることができますので、資金繰りは改善します。
リスケジュールの詳しい解説は別記事の「リスケジュールのやり方【ポイントや依頼の流れを徹底解説】」をどうぞ。
負債が多いと借入金の金利支払いで利益の大部分を食われたり、金利支払いが原因で最終赤字になってしまう場合があると思います。
このまま何もしなければやがて倒産してしまうのは間違いありませんが、このような場合でも営業利益次第ではありますが、以下のように生き残りの選択肢は残されています。
営業利益が出ている事が前提ですが、負債がいくら多くても営業利益が出ている限り、選択肢は残されているのです。
ちなみに、以下の記事で生き残りの選択肢をいくつか紹介していますので、興味のある方は参考にして下さい。
営業資産を担保に入れていて、借入の返済ができなくなった場合、債権者に担保権を実行され、競売による換価処分をされてしまいます。遊休資産なら問題ありませんが、営業資産を競売にかけられると事業継続が不可能になります。
とはいえ、こういった状況に陥ったとしても、以下のような選択肢が残されています。
営業資産を担保に入れており、返済ができなくなっても、こうした保全策は残されているのです。
ちなみに、以下の記事で生き残りの選択肢をいくつか紹介していますので、興味のある方は参考にして下さい。
以上、負債が多いと会社は倒産して破産しないといけないのか?という事について解説しました。
負債が多いからといって会社は倒産しませんし、破産する必要もありません。
また、「借入金の返済ができなくなると最後はどうなるの?【結論:破産・放置という選択肢がある】」でも解説しているとおり、全く返済ができなくなっても破産か放置か、という選択肢が残されていますので、負債が多いから破産しなければならないということは無いのです。