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銀行融資の種類「当座貸越」とは?特徴や種類を解説【基礎知識】

銀行融資の種類の「当座貸越」について詳しく知りたい方向け。
この記事では、「当座貸越」について詳しく解説していきます。
銀行融資の種類「当座貸越」とは

当座貸越とは、「当座貸越契約」を交わすことにより、融資限度額(枠)を設定し、限度額の枠内で自由に融資を受けたり、返済することができる融資方法です。
当座貸越の仕組みは個人向けのカードローンをイメージすると理解しやすいです。
当座貸越の特徴は2つ

銀行融資の種類、当座貸越の特徴は下記2つあります。
- 限度額の範囲内で借りたり返したりできる
- 当座貸越は審査が厳しい
上記のとおりです。
限度額の範囲内で借りたり返したりできる
当座貸越はいったん契約締結すると、限度額の範囲内であれば審査を必要とせずに借りたり返済する事ができますので、借り手である企業からすると非常に便利な資金調達方法といえます。
例えば、次のようなケース。
- 突発的に大きな先行資金が発生し、急きょ資金が必要になった
- 想定していた売上に達せず、一時的に資金繰りが厳しくなった
通常であれば、都度審査を受ける必要がありますが、当座貸越の場合、いったん契約を締結してしまえば限度額の範囲内で融資を受ける事ができるため、急な資金需要が発生してもすぐに資金調達できます。
当座貸越は審査が厳しい
借り手企業にメリットが大きい当座貸越ですが、貸し手である銀行からすると非常にリスクの高い融資方法となります。
都度審査を必要としないという事は、貸し手である銀行の立場からすると次のリスクがあります。
- 資金使途が不明
- 何時、返済されるのか不明
そのため、財務内容が健全でないと、当座貸越の契約を締結する事は難しいです。
当座貸越を利用できる企業の条件
当座貸越を受ける事ができる企業は、概ね以下のような企業に限られています。
- 自己資本比率が高い
- 不動産の担保余力が高い
当座貸越の種類3つ

当座貸越の種類は下記3つあります。
- 一般当座貸越
- 専用当座貸越
- 総合口座貸越
上記のとおりです。
一般当座貸越
一般当座貸越は、借り手である企業が当座預金の残高を越えて振り出した手形・小切手の決済不足資金を、銀行が一定の貸越極度額まで当座預金をマイナスにすることができる(立替払い)貸越契約です。
一般当座貸越は、当座勘定貸越約定書を締結すると当座預金と連動し、当座預金の残高が不足した時に自動的に貸越となります。
一般当座貸越の具体例
極度額「3,000万円」で当座勘定貸越約定書を締結している企業があるとします。
額面1,000万円の手形を振り出しているものの、本日中に当座預金口座に1,000万円入金しないと手形が決済できません。
しかし、当座預金口座には300万円しかなく、早急に700万円入金しなければなりません。
このような場合、通常であれば700万円を当座預金口座に入金しないと不渡りになりますが、一般当座貸越を締結していると、極度額の中から自動的に700万円の融資を受ける事ができるのです。
専用当座貸越
専用当座貸越は、借り手企業に対する融資の極度額(枠)を設定し、その範囲内で自由に借りたり返済する事ができる銀行融資です。
専用当座貸越は、当座貸越契約証書を締結する事により、普通預金口座や当座預金口座と別に、独立した貸出専用の口座(当座貸越枠勘定)が作られます。
貸出専用口座から払出伝票(専用当座貸越請求書)や、専用のカードを使用する事により、融資を受けることができます。
利用方法のイメージとしては、個人向けのカードローンと殆ど同じような仕組みです。
総合口座貸越
総合口座貸越とは、「総合口座(普通預金と定期預金が一体化した通帳)」を利用した当座貸越(自動融資)をいいます。
これは、総合口座の機能の一つで、普通預金の残高を超える資金が必要になった際に、定期預金や公共債などを担保として自動融資を受ける事ができるのです。
このため、総合口座貸越には審査がありません。
総合口座貸越には定期預金あれば利用可能
総合口座貸越は、定期預金さえあれば誰でも貸越を行うことが可能です。
定期預金残高の9割を低金利で自由に借りる事ができます。
ちなみに、定期預金の残高が10万円で、普通預金口座がゼロの時に5万円借りると、普通預金口座は「-5万円」と通帳に記帳されます。
総合口座貸越は、貸し手である銀行からすると、定期預金と普通預金のマイナスを相殺することができるため、リスクは一切ないのです。
まとめ
以上、銀行融資の種類「当座貸越」について解説しました。
当座貸越の契約を締結する事ができれば、自由に融資を受ける事ができるため、強い味方となりますが、銀行融資の中でも最も審査が厳しい融資方法です。
財務内容が良く、毎期継続して黒字を出さない限り、審査に通るのは難しいと言えます。そのため、中小企業の資金調達方法としては利用し難い融資方法です。
中小企業が当座貸越と似たような仕組みで資金調達をする場合、若干金利は高くなりますが、審査に通りやすいビジネスローンが現実的な選択肢となります。
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