資金調達
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日本政策金融公庫(以下、「日本公庫」といいます。)から融資を受けてますが、元本返済が厳しいのでリスケしようと考えてます。
リスケを依頼するやり方を詳しく知りたいです。
本記事では、こういった疑問にお答えします。
なお、本記事の筆者は、2009年から現在まで中小企業の資金繰り改善コンサルタントとして活動しており、年商数百万の個人事業主から年商10億円以上の企業まで、幅広く対応してきました。
こういった経験を元に、本記事では、日本公庫の融資をリスケする方法をまとめました。
新規融資を受けれない状態で約定返済を続けるのが難しければ、無理して約定返済を続けるよりもリスケした方が資金繰りは楽になります。
本記事では、日本公庫の融資を初めてリスケされる方向けに、リスケの手順・やり方をまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
銀行融資をリスケするやり方は、別記事の「リスケのやり方【ポイントや依頼の流れを徹底解説】」をどうぞ。
日本公庫の融資をリスケする手順は下記のとおりです。
上記のとおり。
まずは日本公庫の担当者に電話で連絡します。
アポなしで窓口に行くと不在の場合もありますので、電話で連絡しましょう。
担当者が電話に出たら、新規融資の相談をします。
いきなりリスケを依頼するとリスケありきで話が進むので、今の現状で追加融資が可能かどうかを確認するため、新規融資の相談をして担当者の反応を見ます。
新規融資の相談をして、融資可能という返答があれば今の時点で借りられるだけ借りた方がいいです。
しかし、「新規融資は難しい」と言われた場合、「今の現状で約定返済を続けるのは難しいので、リスケをお願いしたい」とリスケを依頼しましょう。
日本公庫の担当者にリスケを依頼すると、「借入条件変更申込書」という書類がありますので、必要事項に記入して提出して下さい」と指示されます。
手続きを進めるために申込書を入手しましょう。
借入条件変更申込書の入手方法は2つあります。
基本的に、リスケの意思表示をすると「申込書を送りますよ。」と言ってくれますが、手続きを急いでいる方は窓口に取りに行けば手に入ります。
そこまで急いでなければ郵送して貰った方が楽ですよ。
借入条件変更申込書を入手したら、必要事項に記載して書類を提出しましょう。
借入条件変更申込書に記載する項目は下記のとおりです。
記載項目が多く感じると思いますが、経営改善計画書を書くよりも楽です。
銀行提出用に経営改善計画書を作成してある場合、転記するだけで済みますので、30分もあれば記入できると思います。
借入条件変更申込書を提出すると、日本公庫の担当者から連絡が入ります。
借入条件変更申込書の内容に不備が無ければ、「リスケの契約書を郵送で送付しますので、署名・押印して返送してください」と指示を受けます。
契約書を郵送すれば、リスケの手続きは完了です。
借入条件変更申込書の内容が微妙(再建に向けた内容が具体的ではない、あるいは今後の見通しが楽観的過ぎる場合)だと、修正依頼がくる場合がありますのでご注意ください。
最後に、日本公庫の融資をリスケする時のよくある質問とその答えを紹介します。
上記のとおり。
電話で依頼しても直接窓口に出向いて依頼しても同じなので、電話でOKです。
2010年以前であれば、担当者にアポイントを取ってから窓口に出向き、現況を説明をしたうえでリスケを検討してもらう必要がありましたが、現在はそこまでする必要はありません。
リスケの相談をしても、返済を引き延ばされることはありません。
何年か前であれば、返済を引き伸ばされるケースをよく見かけましたが、現在ではそのようなことはありません。
淡々と対応してくれます。
借入条件変更申込書の書き方は教えて貰えません。
書き方例も貰えませんので、記載内容はご自身で考えて記載する必要があります。
融資残高の多い順に連絡してください。
上記のような順序で連絡しておけば間違いありません。
銀行の借入残高が一番大きければ銀行から連絡し、日本公庫の借入残高が一番大きければ日本公庫から連絡します。
順番が逆転すると後で大きなしこりとなりますので、必ず融資残高が大きいところから連絡しましょう。
リスケの詳しい流れを把握しておきたい方は、下記記事を参考にしてください。
以上、日本公庫の融資をリスケする方法を3つの手順で解説しました。
毎月の返済負担が重く、新規融資も難しいという状況であれば、リスケしてもらって当面の資金繰りを確保しましょう。