
会社の資金繰りが厳しいから銀行融資をリスケジュールしたよ。
リスケジュールしたタイミングで役員報酬を減額したけど、個人で契約した住宅ローンの返済が生活を圧迫してるよ…。
会社で借入している銀行融資のように、個人の住宅ローンの返済もリスケできると楽なんだけどな…。
個人名義で借入した住宅ローンのリスケジュールが可能かどうか知りたいよ。
この記事では、こういった疑問にお答えします。
住宅ローンのリスケジュールは可能【結論】


銀行や政府系金融機関から融資を受けたものの、借入金の返済負担が増大してしまい、リスケジュール(返済条件変更)をしている企業は少なくありません。
銀行や政府系金融機関からの借入はリスケジュールを依頼すれば大抵の場合で応じて貰えますので、返済が厳しい場合はリスケジュールで返済負担を抑えることができます。
それでは、経営者個人で借りている住宅ローンはどうでしょうか。
借入の資金使途や借入の名義が異なりますが、お金の出どころは法人の借入と同じ銀行や政府系金融機関です。
法人の借入と同様、リスケジュールすることは可能か不可能か気になるところだと思いますが、
結論から言うと、住宅ローンをリスケジュールすることは可能です。
窓口にリスケジュールの申込み用紙が常備されてるケースが殆ど
住宅ローンを申込んだ金融機関の窓口に行けば分かると思いますが、リスケジュールの申込み用紙が常備されてたりします(表立って置いてない金融機関もあります)。
数年前と比較すると今は普通に対応してくれますので、住宅ローンの返済が厳しい時はリスケジュールを検討しましょう。
住宅ローンをリスケジュールする時の注意点2つ


住宅ローンをリスケジュールする時の注意点は下記2つです。
- 元本ゼロは無理!いくらかは元本を返済する事になる
- 法人の借入と住宅ローンが同じ銀行だと「できない」と言われる
上記のとおりです。
元本ゼロは無理!いくらかは元本を返済する事になる
法人の借入は「元本ゼロ(金利のみ)」というリスケジュールが可能ですが、住宅ローンの場合、元本ゼロというのは基本的に無理です。
なので、住宅ローンをリスケジュールする場合、概ね以下のような感じになります。
- 約定返済額の3分1(別途金利)
- 約定返済額の半分(別途金利)
元本ゼロは多分ムリですが、これでも支払い負担はかなり低減されますので、無理して返済するぐらいでしたら、リスケジュールした方が良いです。
法人の借入と住宅ローンが同じ銀行だと「できない」と言われる
法人の借入と住宅ローンの銀行が同じ場合、住宅ローンのリスケジュールを依頼すると、断られる場合が多々あります。
通常であれば、窓口で相談すればそのまま受け付けて貰えるのですが、法人で借入があると、奥から担当者が出てきて、よく分からない理由を並べて、諦めさせようとしてくる銀行があります。
よく聞くのが以下のような断り文句です。
- 法人と個人は一体としてみなしている
- 法人でリスケジュールしているのに、個人の住宅ローンまでリスケしてしまうと、今後の運転資金の融資が難しくなる可能性がある
法人の借入をリスケジュールしているということを考えると、すでに運転資金の融資は難しくなっている訳ですから、個人の住宅ローンをリスケジュールしてもしなくてもどっちみち借りるのは難しい訳です。
でも、住宅ローンをリスケジュールすることで家計は間違いなく楽になりますから、もし、よくわからない理由で断られても気にせずにリスケジュールした方が良いです。
住宅ローンのリスケジュールに関するよくある疑問


最後に、住宅ローンのリスケジュールに関するよくある疑問とその回答をご紹介します。
- 住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)はリスケジュールできるの?
- 住宅ローンが協調融資(住宅金融支援機構・銀行)だけど、その場合もリスケジュールできるの?
上記のとおりです。
住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)はリスケジュールできるの?
銀行の窓口でリスケジュールを受け付けているのと同様、普通に受け付けてます。
住宅金融支援機構のWebサイトにリスケジュールについて詳しい解説ページがありますので、リスケジュールを検討している方は、以下のリンクをクリックして住宅金融支援機構のサイトを確認して下さい。
参考リンク:月々の返済でお困りになったとき:住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)
住宅ローンが協調融資(住宅金融支援機構・銀行)だけど、その場合もリスケジュールできるの?
協調融資でもリスケジュールすることは可能です。
協調融資の場合、窓口で「住宅金融支援機構に足並みを揃えて貰えないとリスケジュールできない可能性があります」と重苦しい口調で、さも協調融資をリスケジュールするのは難しいような感じで言われる場合がありますが、不安に感じる必要はありません。
普通に応じてくれます。
そもそも、法人の借入でもリスケジュールで「足並みを揃える」のは同じことです。
それに、法人の借入をリスケジュールする際は足並みが揃っているのに、個人の住宅ローンは足並みが揃わないなんてことはあり得ませんので、「住宅ローンのリスケジュールは難しい」的な雰囲気を出されても気にしないようにしましょう。
まとめ
以上、住宅ローンはリスケジュールできる?ということについて解説しました。
住宅ローンのリスケジュールは普通にできますので、会社の業績が悪化し、会社にお金を貸付けたり、役員報酬を減額するなどして個人の資金繰りも厳しくなってきたら、住宅ローンのリスケジュールも合わせて検討するようにしましょう。