
個人信用情報がブラックの状態で銀行に運転資金の融資を申込んだら断られた。仕事を受注してせっかく売上が上がったのに…。
このまま資金調達できないと買掛が払えなくなり、資金繰りが回らなくなる。
売掛が入金されるまでのつなぎ資金でもいいから、個人信用情報がブラックでも資金調達できる方法があれば教えて欲しい。
この記事では、こういった疑問にお答えします。
個人信用情報がブラックで銀行融資がNGでも資金調達の選択肢はあります【結論】


個人信用情報がブラック(厳密には「異動情報」という)の代表者が銀行融資を申込んだ場合、業績が良ければブラックでも融資を受ける事ができますが、業績がよくなかったり、あるいは融資の種類によってはブラックが原因で融資を断られることがあります。
ブラックでなければノンバンク等に融資を申込む事もできますが、ノンバンクは個人信用情報を重視しているので、ブラックだと融資を受けることができません。
こうなると他に資金調達の手立ては無いと思うかもしれませんが、結論から言うと、個人信用情報がブラックで、銀行融資がNGとなっても資金調達できる選択肢はあります。
ブラックで資金調達する場合の前提条件
基本的な前提として、以下いずれかに該当していないと資金調達は不可能です。
- 売上がある(売上がゼロだと不可能です)
- 換金可能な資産がある(担保がある)
どちらも無いという場合は、資本調達(増資)するか、あるいはクラウドファンディングなどにチャレンジして調達を検討するほかありません。
しかし、もし、いずれかに該当しているような場合、個人信用情報がブラックでも資金調達できる可能性が3つあります。
銀行融資以外に個人信用情報がブラックでも資金調達できる方法3つ


銀行融資以外に個人信用情報がブラックでも資金調達できる方法は下記3つです。
- 日本政策金融公庫に申込む(現在の状況が良い場合)
- ファクタリング(売掛金を売却して調達)
- 不動産担保ローン
上記のとおりです。
日本政策金融公庫に申込む(現在の状況が良い場合)
個人信用情報がブラックで異動情報の履歴が残っている方でも、日本政策公庫から融資を受けれる可能性があります。
大きな金額を調達することは難しいですが、300~500万ぐらいであれば、ブラックでも融資を受けれる可能性はあります。
実際、筆者のご相談者様から「個人信用情報がブラックだけど、ダメ元で融資を申込んでみたら〇百万円融資を受けることができた」という報告をいくつか頂いています。
なので、可能性はゼロではありません。
ただし、以下いずれかのケースに該当するような場合、融資を受ける事はできませんので、ご注意ください。
- 直近1年で支払いの延滞がある
- 過去に債務整理している(特定調停・個人再生・破産など)
上記以外の状態であれば、融資を受けれる可能性がありますので、「急ぎで資金が必要!」というような状況でなければ申込んでみる価値はあると思います。
ファクタリング(売掛金を売却して調達)
個人信用情報がブラックでも、売掛金があれば「ファクタリング」という方法で資金調達することが可能です。
ファクタリングは、商取引で発生した売掛金をファクタリング会社に買い取ってもらうことで売掛金を現金化する資金調達方法です。
通常、商取引で売掛金が発生すると、入金日は30日~60日後(それ以上もあります)に入金となるのが一般的です。
しかし、ファクタリング会社に売掛金を買い取ってもらう事で、申込から最短即日で売掛金を現金化する事が可能となります。
ファクタリングは借入ではないので個人信用情報は無関係
ファクタリングはファクタリング事業者に売掛金を買い取って貰うことで現金化する方法なので、融資を受けるわけでは無く「債権を売却」しているに過ぎないため、個人信用情報は無関係です。
つまり、売掛金さえあればブラックでも利用できます。
- 商品・サービスを販売したのに、入金されるまで待てない!
- 売掛金が入金されるまえに買掛の支払いが発生するので資金繰りが苦しい
このような時、ファクタリングは有効な資金調達方法といえます。
ただし、買取手数料が高いので利用を検討する際は慎重に!
「【保存版】売掛金で資金調達するファクタリングの仕組みや注意点を徹底解説【基礎知識】」でも解説しているとおり、ファクタリングは手数料が高いというデメリットがあります。
一般的なファクタリングの手数料は、売掛金の10%~20%となるケースが多いです。
例えば、300万円の売掛金を20%の買取手数料で買い取って貰った場合、次のようになります。
- 売掛金:300万円
- 買取手数料:▲60万円(20%)
- 差引き:240万円
このように、ファクタリングは基本的に手数料が高いので、繰り返し利用すると資金繰りはどんどん悪化し、粗利の殆どが無くなってしまい、販管費が賄えなくなる危険性もありますので、利用する際は買取手数料の低い業者のサービスを検討するようにしましょう。
ファクタリング業者の多くは、10%~20%の手数料が発生しますが、以下のファクタリング会社であれば「最大の手数料が10%」です。
業界最低水準なので、利用するならこういった業者を検討するようにしましょう。
- OLTA(オルタ):最短24時間以内に売掛金を現金化。個人事業主対応。数十万円~数百万円の調達を希望している方向け。
- OTTI(オッティ):最短3時間で審査可能。365日電話対応可能。個人事業主対応。30万~5,000万円の範囲で調達を希望している方向け。
- anew(アニュー):OLTAと新生銀行が共同で運営するファクタリングサービス。法人のみ。数百万~数千万円規模の調達希望の方向け。
不動産担保ローン
不動産を所有していれば、ブラックでも資金調達できる可能性があります。
ただ、不動産があれば必ずしも融資を受けれるというわけでは無く、融資を実行するかどうかはローン事業者の判断次第となります。
ちなみに、土地の流動性が高ければ、比較的融資を受けやすい傾向にあります。
土地の流動性が高いと融資を受けやすい理由
万が一、デフォルト(債務不履行)になった場合、競売による換価処分で不動産を換金化して回収することになるのですが、流動性が低いと競売にかけても一回目の開札で落札されない可能性が出てきます。
そうなると、非常に安い値段で売却することになるため、回収できないリスクが高まります。
そのため、保有している不動産の流動性が高ければ、融資を受けやすい傾向があります。
まとめ
以上、代表者の個人信用情報がブラックで、銀行融資を断られた場合、資金調達は諦めるしかないのか?という事について解説しました。
おわり。