【銀行融資】代表者の個人信用情報がブラックでも融資は受けれる?

【銀行融資】代表者の個人信用情報がブラックでも融資は受けれる?

個人信用情報があまり良くないのだけど(ぶっちゃけた話、ブラック)銀行から融資を受けることはできる?

個人で利用していたクレジットカードやローン関係の支払い状況が悪くてブラックなんだけど、法人の融資の審査に影響したりするかな?

代表者の個人信用情報がブラックでも銀行融資を受けれるかどうか知りたい。

この記事では、こういった疑問にお答えします。

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代表者の個人信用情報がブラックでも銀行融資を受けることは可能性あり【結論】

法人の代表者の個人信用情報がブラックだと、銀行融資を申込んでも事業資金の融資を受けることができないのでは?と思うかもしれませんが、

結論から言うと、代表者の個人信用情報にキズ(俗に言う「ブラック」)があっても、銀行融資を受けれる可能性があります。

理由はシンプルで、個人と法人ではそもそも審査のポイントが全く違うからです。

融資審査において、個人と法人では審査の主体が異なる

融資審査において、法人と個人では審査の主体が異なります。

具体的な違いは次のとおりです。

  • 法人 → 事業全体(定量・定性面)の評価
  • 個人 → 個人の収入を評価

事業全体(定量・定性面)の評価

法人の融資審査は事業全体(定量・定性面)の評価を元に融資の可否を判断します。

  • 定量評価
    • 財務内容 → 決算書の数字に基づく評価
  • 定性評価
    • 企業に関すること
      • 経営者 → 経営者の資質、業界経験・知識、スキルなど
      • 株主 → 株主構成
      • 従業員 → 年齢構成、キャリアなど
    • 利害関係者に関すること
      • 取引先 → 販売先、仕入れ先、取引金融機関など
      • 外部関係者 → 会計事務所、弁護士など
    • 業界及び市場に関すること
      • 業界の特徴 → 事業規模、収益性、成長性など
      • 市場環境 → 参入障壁、法的規制、海外市場など

上記のように事業全体を評価をしたうえで、「当該企業に融資を実行した場合、キャッシュフローで返済可能かどうか」ということにフォーカスして融資の審査を行います。

個人の収入を評価

一方、個人に対する貸付の場合、「申込者の収入の範囲内で全額返済が可能かどうか」ということが審査されます。

そのため、個人で借入を受ける場合、信用情報がブラックだと審査に不利になります。

このように、法人融資は個人の信用情報よりも事業自体を評価していますので、代表者個人の信用情報がブラックでも、事業の収益性が高ければ融資を受けれる可能性があるのです。

ただし、次の項目で紹介するケースに一つでも該当すると法人で融資を受ける事はできませんので、お気を付け下さい。

代表者の個人信用情報がブラックで銀行融資を受けれないケース4つ

代表者の個人信用情報がブラックで銀行融資を受けれないケースは下記4つです。

  • 法人の融資を申込んだ銀行で代表者個人が事故を起こした過去がある場合
  • 求償債務を負っている(信用保証協会に代位弁済している)場合
  • 代表者個人が税金を滞納している場合
  • 代表者個人が所有している不動産が差押を受けている場合

上記のとおりです。

法人の融資を申込んだ銀行で代表者個人が事故を起こした過去がある場合

法人の融資を申込もうとしている銀行で、過去、代表者個人が事故を起こしたことがある場合、その銀行から融資を受けることはできません。

例えば、個人が銀行から借入できる代表的なもので、次の4つの融資形態があります。

  • フリーローン
  • 教育ローン
  • マイカーローン
  • 住宅ローン

借入を利用して全額返済したり、期日通り返済できていれば良いですが、金融事故等のトラブルを起こしてしていると、その銀行から法人で融資を受ける事はできなくなります。

銀行は金融事故等のトラブルを起こした人が経営する法人に融資しても、法人からの返済は期待できないと考えます。

なので、過去に事故を起こしたことがある銀行から融資を受けることはできません。

他行で申し込む場合は問題ありません。

ちなみに、教育ローンの延滞について詳しく知りたい方は「【銀行融資】教育ローンを借りて延滞すると法人の借入に影響する?」をどうぞ。

求償債務を負っている(信用保証協会に代位弁済している)場合

銀行からマル保(保証付)融資を受けて、期限の利益を喪失し、代位弁済になると、信用保証協会に対して求償債務を負うことになります。

代位弁済の詳細は「【保存版】信用保証協会に代位弁済されるとどうなる?【網羅的に解説】」をどうぞ。

主債務者は法人ではありますが、法人の代表者は個人保証を入れることが一般的ですから、マル保融資が代位弁済すれば代表者個人も求償債務を負うことになります。

銀行や政府系金融機関は求償債務を負っている人が代表を務めている企業に対して、融資を実行する事はありません。

代表者個人が税金を滞納している場合

銀行融資の審査の際、法人の借入の連帯保証人となる代表者個人の納税証明書が必要になります。

納税証明書は税金を滞納していれば発行して貰えませんので、融資を受ける事はできません。

法人の税金滞納は状況次第では可能性あり【例外】

代表者個人の税金はきちんと納付しているけど、法人の税金を滞納している場合、滞納の状況次第ではありますが、融資を受けれる可能性はゼロではありません。

詳しくは「【銀行融資】税金・社会保険料を滞納したら借入できない?【プロパー以外なら可能】」をどうぞ。

代表者個人が所有している不動産が差押を受けている場合

代表者個人が所有している不動産が債権者に差押られている場合、法人で融資を受けることは難しいです。

銀行が初めて融資の申込みを受けた企業の審査を行う際、代表者個人や企業が所有する不動産の登記簿謄本を取得する場合が少なくありません(必ず謄本を取得する訳ではありません)。

この時、代表者個人が所有している不動産の差押えが発覚すると、「差押を受けている代表者が経営する法人に対する融資はリスクが高い」と判断しますので、法人の融資は断られます。

まとめ

以上、代表者の個人信用情報がブラックでも銀行融資を受けることはできるのか?という事について解説しました。

法人と個人では審査の主体が異なるので、ブラックだからと言って必ずしも銀行融資を断られる訳ではありません。

ただし、「代表者の個人信用情報がブラックで銀行融資を受けれないケース4つ」という項目でも解説したとおり、代表者個人の属性が悪いと融資は受けれませんのでご注意ください。

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