
直近の決算が赤字で銀行に新規融資を依頼したら赤字を理由に断られたよ。
ビジネスローンは金利が高い分銀行よりも審査に通りやすいと思うけど、さすがに赤字決算だと難しいですよね?
赤字決算でもビジネスローンの審査に通るかどうか知りたいよ。
この記事では、こういった疑問にお答えします。
ビジネスローンは赤字決算でも審査に通るケースがある


銀行融資の場合、赤字決算を出してしまうと銀行からマイナス評価を受けてしまうため、新規融資は難しくなります。
ビジネスローンはどうかというと、赤字決算だからといって、全く審査に通らないという事はありません。
赤字の内容次第ではありますが、赤字決算でもビジネスローンの審査が通るケースがあるのです。
赤字決算でもビジネスローンの審査に通るケース3つ


赤字決算でもビジネスローンに通るケースは下記3つあります。
- 償却前利益が黒字の場合
- 赤字決算でも申込み可能なビジネスローンに申込んだ場合
- 決算書の提出不要なビジネスローンに申し込んだ場合
上記のとおりです。
償却前利益が黒字の場合
赤字決算でも、償却前利益が黒字であれば審査に通るケースは少なくありません。ですので、まずはどのような内容で赤字になってしまったのかを確認してみましょう。
償却前利益とは
償却前利益とは、減価償却費を計上する前の当期利益(税引き後利益)のことで、製造原価や販売費及び一般管理費の中にある「減価償却費」に当期利益を足したものを「償却前利益」といいます。
- 償却前利益 = 当期利益 + 減価償却
赤字決算だけの償却前利益が黒字の具体例
例えば、減価償却費が原因で赤字になってしまったケースがあるとします。
- 減価償却費 → 400万円
- 当期利益(損失) → ▲100万円
上記の場合、損益計算書上では赤字決算ではありますが、実際に会社から100万円のお金が流出しているか?というと、お金の流出はありません。
実際には、会社に300万円の現金が残る計算となります。
先程の計算式に当てはめると下記のとおりとなります。
- 300万円(償却前利益)= ▲100万円(当期損失) + 400万円(減価償却費)
つまり、決算は赤字ではあるものの、年間を通して300万円のキャッシュを生み出す力があるので、返済財源があると判断され、審査に通る可能性が高いです。
特別損失が原因で赤字決算になった場合も同じ
営業利益が黒字ではあるものの、特別損失が原因で赤字決算になってしまった場合も、審査に通る可能性が高いです。
特別損失が原因による赤字は、償却前利益と同じで、赤字とはいえ、実際に会社からお金が出ていく訳ではありません。
また、特別損失が原因で赤字決算になった時は、赤字が一過性であることが殆どなので、特別損失が原因で赤字になってしまった場合は審査に通る可能性が高いです。
赤字決算でも申込み可能なビジネスローン申込んだ場合
ビジネスローンの中には、赤字決算でも申込み可能なローン事業者があります。
「償却前利益が黒字の場合」という項目でも解説したとおり、一言で赤字決算と言っても、キャッシュは減らないけど決算書上は赤字というケースと、キャッシュは減って決算書も赤字というケースでは状況はまるで異なります。
- 減価償却費が原因で赤字になった → キャッシュは減少しない
- 特別損失が原因で赤字になった → キャッシュは減少しない
- 事業自体に収益力が無く赤字になった → キャッシュが減少する
決算書上は赤字でも、キャッシュが減少しなければ、返済財源があると判断して、融資を実行するローン事業者はあるのです。
決算内容以外に現状を鑑みて検討するローン事業者もある
ビジネスローンの中には、過去の決算内容だけでなく、現状の営業状況を考慮した上で審査してくれるビジネスローンもあります。
代表的なところでは、「アイフルグループ <AGビジネスサポート>
AGビジネスサポートの公式サイトにも下記記載があるとおり、過去の決算が赤字でも、現状を鑑みて審査してくれるビジネスローンがあるのです。
過去の財務内容だけでなく現状のご商売に鑑み融資実行の可能性を検討してまいります。
出典:よくあるご質問 | 【公式】AGビジネスサポート
まずはお気軽にお申込み・ご相談ください。
このようなビジネスローンに申し込めば、赤字でも審査に通る可能性はあります。
決算書の提出不要なビジネスローンに申し込んだ場合
ビジネスローンの中には決算書の提出を必要としないビジネスローンがあります。
代表的なものは、オリックス・クレジット株式会社が提供している「オリックスVIPローンカードBUSINESS」です。
Webサイトの下の方にある「申込時の必要書類」というボタンをクリックすれば分かると思いますが、必要書類は本人確認資料と確定申告書だけで、決算書が必要という記載はありません。
決算書の提出が必要ではないということは、赤字決算の事実がローン事業者に知られる事はありません。
また、実際に申込みフォームを見れば分かると思いますが、売上を入力する項目はあっても、「利益」の入力項目はありません。
経営者の収入をベースに審査しているのです。
決算書の提出が不要なビジネスローンのポイントは2つ
決算書の提出が不用なビジネスローンの審査のポイントは2つあります。
- 給料所得が十分にある
- 個人信用情報にキズが無い(ブラックではない)
上記2点に問題無ければ、赤字決算でも審査に通る可用性があります。
まとめ
以上、ビジネスローンは赤字決算でも利用できるのか?という事について解説しました。
一般的に、ビジネスローンは赤字決算だと審査に通り難いとは言われていますが、審査に通るケースはあります。
ですので、「赤字決算だからウチはだめだ」と簡単に諦めず、資金調達が必要であれば、ビジネスローンにチャレンジしてみましょう。