補助金と助成金の基礎知識に関する情報をお探しの方向け。
補助金や助成金は資金調達と異なり、返済する必要がないという大きな特徴がある資金調達方法です。
この記事では、補助金と助成金の違いから、特徴など、補助金と助成金に関する基礎知識を解説します。
補助金・助成金とは

補助金・助成金は、国や地方公共団体(民間の団体で行っているものもあります)から提供される「返済する必要のない」資金です。
補助金・助成金の資金の出所は公的資金ではありますが、誰でも貰える訳ではなく、申請や審査が必要で、一定の資格が必要な場合もあります。
補助金と助成金、それぞれ特徴が異なりますので、両者の違いから解説します。
補助金とは
補助金は、申請期間や採択件数・金額が予め決まっていものが殆どで、申請期間内に申請することで、補助金を受けることができます。
ただし、補助金の申請には審査がありますので、申請期間内に申請しても、補助金の応募件数が多ければ審査に落ちてしまうこともあります。
例えば、採択予定件数が20社の補助金に対して、申請件数が100社あった場合、80社は落とされる事になります。
このように、補助金は申請したからと言っても必ず受けれる訳ではありませんが、採択されれば補助金を受けることができます。
助成金とは
助成金は、申請する際に要件を満たしていれば必ず給付される資金です。
主に雇用の維持・増加や、雇用環境の改善、人材育成に関する資金が給付されます。
補助金と助成金の違いは行政機関の違い
補助金と助成金は行政機関が違うため、給付する目的が異なります。
- 経済産業省 → 補助金(技術・研究開発に関する補助金)
- 厚生労働省 → 助成金(雇用の維持・増加、雇用環境の改善、人材育成など、労働者に関する助成金)
補助金・助成金の特徴4つ

補助金・助成金の特徴は4つあります。
- 返済の必要がない
- 存在を知らないと貰えない
- 申請時期と予算が限定されている
- 基本的に後払い
上記のとおりです。
返済の必要がない
補助金と助成金は基本的に返済の必要がないため、受取ったら企業の収益となります(雑収入)。
補助事業等の一定の収益となる場合には返還義務が生じるケースがあります。
存在を知らないと貰えない
補助金・助成金は知らないと貰えません。
補助金・助成金は経済産業省や厚生労働省から大々的にアナウンスされることはなく、目立たないようにひっそりと出てきます。
そのため、ご自身で情報を入手して存在を確認する必要があります。
申請時期と予算が限定されている
補助金・助成金は申請時期と予算が限定されているため、いつでも申請を受付けている訳ではありません。
特に補助金の場合、公募開始から2~3週間程度で募集が終わってしまうものや、予算の関係上、先着順に受け付けて予算が終わり次第終了してしまうものもあります。
基本的に後払い
補助金・助成金は後払いです。
しかも入金される時期もかなり遅く、募集内容にもよりますが、ほとんどの場合で半年、あるいは1年後に入金というケースが殆どです。
補助金・助成金に関するよくある疑問

補助金・助成金に関するよくある疑問を解説します。
- 補助金や助成金は誰でも貰えるの?
- 補助金や助成金の情報はどこで手に入る?
上記のとおりです。
補助金や助成金は誰でも貰えるの?
助成金の場合、条件を満たしていれば誰でも受給する事ができます(労働者に関係する助成金は、労働保険料を払い、雇用保険に入ってないと貰えません)。
補助金は公募期間中に申請したとしても、申請内容に審査が入りますので、内容が悪ければ応募要件を満たしていても、審査に通りません。
審査に通らなければ補助金は貰えません。
補助金・助成金の情報はどこで手に入る?
補助金や助成金の情報は以下のWebサイトで探す事ができますので、お手すきの際に探してみると良いかと思います。
- J-NET(補助金・助成金・融資情報):中小機構が運営しているWebサイト
- 事業主の方のための雇用関係助成金:厚生労働省のWebサイト
まとめ
以上、補助金・助成金の違いや特徴を解説しました。
補助金・助成金の申請は、申請書類のちょっとした不備でも受け付けて貰えませんし、書類の不備を指摘されたら書類を書き直し、何度も通わなくてはならないケースもあります。
しかし、返済不要な資金が手に入るのですから、メリットは非常に大きいです。
是非チャレンジしてみましょう。