請求書カード払いとファクタリングの違い|資金繰りで選ぶならどっち?

請求書カード払いとファクタリングの違い|資金繰りで選ぶならどっち?

請求書カード払いとファクタリングは、何が違うのかな?

資金繰りで使うなら、自社の場合はどちらを選べばいいのか知りたいです。

この記事では、こういった疑問・要望にお答えします。

本記事の内容
  • 請求書カード払いとファクタリングの違い
  • それぞれが向いているケース
  • 迷ったときの判断基準
  • よくある質問

なお、本記事の筆者は、2009年から現在まで中小企業の資金繰り改善コンサルタントとして活動しており、年商数百万円の個人事業主から年商10億円以上の企業まで、幅広く対応してきました。

こうした経験をもとに、本記事では請求書カード払いとファクタリングの違い、資金繰りへの影響、どちらを選ぶべきかの判断基準について解説します。

請求書カード払いとファクタリングは、どちらも中小企業や個人事業主の資金繰り対策として利用されるサービスです。

ただし、どちらを選ぶべきかは、資金繰りで困っている原因によって変わります。

支払いを後ろ倒ししたい場合は請求書カード払い、売掛金の入金を早めたい場合はファクタリングが基本的な判断軸です。

手数料の安さだけで判断するのではなく、自社の資金繰りに合った方法を選ぶことが大切です。

まずは、請求書カード払いとファクタリングの違いを結論から確認していきましょう。

目次

請求書カード払いとファクタリングの違い【結論】

請求書カード払いとファクタリングの違いをひと言でまとめると、請求書カード払いは「支払いを後ろにずらす方法」、ファクタリングは「入金を前にずらす方法」です。

支払い期日が近く、手元資金をできるだけ残したい場合は、請求書カード払いが選択肢になります。

一方、売掛金の入金日まで待てず、早めに現金を確保したい場合は、ファクタリングが選択肢になります。

どちらも資金繰り対策だが役割は異なる

請求書カード払いは、取引先への支払いをカード決済に切り替え、実際の出金をカード引き落とし日まで後ろ倒しする方法です。

ファクタリングは、入金予定の売掛金をファクタリング会社に売却し、入金日前に現金化する方法です。

つまり、請求書カード払いは「出金を遅らせる方法」、ファクタリングは「入金を早める方法」と考えるとわかりやすいです。

支払いを後ろ倒ししたいなら請求書カード払い

支払い期日が近く、手元資金をできるだけ残したい場合は、請求書カード払いが選択肢になります。

請求書カード払いを利用すると、取引先への支払い期日は守りながら、実際の出金をカード引き落とし日まで後ろ倒しできます。

ただし、支払いそのものがなくなるわけではないため、カード引き落とし日までの入金予定は確認しておきましょう。

売掛金を早く現金化したいならファクタリング

売掛金の入金日まで資金が足りない場合は、ファクタリングが選択肢になります。

ファクタリングを利用すると、入金予定の売掛金をファクタリング会社に売却し、入金日前に現金化できます。

ただし、手数料がかかるため、手数料を差し引いた金額で支払いに対応できるかを確認しておきましょう。

以上、請求書カード払いとファクタリングの基本的な違いについて解説しました。続いて、両者の違いを比較表で整理していきます。

請求書カード払いとファクタリングの違い6つ

請求書カード払いとファクタリングの違いは、下表のとおり6つです。

比較項目請求書カード払いファクタリング
取引内容支払予定の請求書をカード決済に切り替える売掛金をファクタリング会社に売却する
資金繰りへの影響出金を後ろ倒しできる入金を前倒しできる
手数料3%前後〜4%程度が目安2社間:8%〜18%程度
3社間:1%〜9%程度が目安
審査基準カード利用枠やサービスの利用条件を確認売掛先の信用力や売掛金の内容を確認
利用までのスピードオンラインで利用しやすい最短即日で現金化できる場合がある
取引先に知られる可能性知られにくい2社間:知られにくい
3社間:通知・承諾が必要

順を追って解説します。

取引内容の違い

請求書カード払いとファクタリングは、取引内容が異なります。

比較項目請求書カード払いファクタリング
取引内容支払予定の請求書をカード決済に切り替える売掛金を売却して現金化する

請求書カード払いは、取引先へ支払う予定の請求書を、銀行振込ではなくカード決済に切り替えるサービスです。

サービス会社が取引先へ立替払いを行い、利用者は後日、カード会社の引き落とし日に支払います。

ファクタリングは、入金予定の売掛金をファクタリング会社に売却して、入金日前に現金化する取引です。

どちらも資金繰り対策として使えますが、請求書カード払いは「支払い方法の変更」、ファクタリングは「売掛金の売却」という違いがあります。

資金繰りへの影響の違い

請求書カード払いとファクタリングは、資金繰りへの影響が異なります。

比較項目請求書カード払いファクタリング
資金繰りへの影響出金を後ろ倒しできる入金を前倒しできる

請求書カード払いは、現金が出ていくタイミングを後ろ倒しする方法です。取引先への支払い期日は守りつつ、手元資金の減少を一時的に抑えられます。

ファクタリングは、売掛金の入金を前倒しする方法です。

つまり、請求書カード払いは「出金の調整」、ファクタリングは「入金の調整」に使う資金繰り対策です。

手数料の違い

請求書カード払いとファクタリングは、手数料の水準が異なります。

比較項目請求書カード払いファクタリング
手数料3%前後〜4%程度が目安2社間:8%〜18%程度
3社間:1%〜9%程度が目安

請求書カード払いは、サービスごとに手数料率がある程度決まっているため、費用感を把握しやすいのが特徴です。

ファクタリングは、売掛先の信用力や売掛金の内容、入金予定日までの期間などによって手数料が変わります。

そのため、同じ金額を利用する場合でも、ファクタリングの方が手数料に差が出やすい点に注意が必要です。

審査基準の違い

請求書カード払いとファクタリングは、審査で見られるポイントが異なります。

比較項目請求書カード払いファクタリング
審査基準カード利用枠やサービスの利用条件を確認売掛先の信用力や売掛金の内容を確認

請求書カード払いは、カード利用枠やサービスごとの利用条件が確認されます。

一方、ファクタリングは、売掛金を回収できるかどうかが重要になるため、売掛先の信用力や売掛金の内容が見られます。

そのため、ファクタリングでは利用者自身の業績だけでなく、取引先の信用力も審査に影響します。

利用までのスピードの違い

請求書カード払いとファクタリングは、どちらも比較的スピーディーに利用しやすいサービスです。

比較項目請求書カード払いファクタリング
利用までのスピードオンラインで利用しやすい最短即日で現金化できる場合がある

請求書カード払いは、オンラインで申し込みから支払い手続きまで進められるサービスが多く、急ぎの支払いにも対応しやすい方法です。

ファクタリングも、必要書類がそろっていれば最短即日で現金化できる場合があります。

ただし、書類不足や売掛金の内容によっては、確認に時間がかかることもあります。

取引先に知られる可能性の違い

請求書カード払いとファクタリングは、取引先に知られる可能性が異なります。

比較項目請求書カード払いファクタリング
取引先に知られる可能性知られにくい2社間:知られにくい
3社間:通知・承諾が必要

請求書カード払いは、サービス会社が取引先へ支払いを行うため、取引先に知られにくい仕組みです。

ファクタリングは、2社間であれば取引先に知られにくい一方、3社間では取引先への通知や承諾が必要になります。

取引先への印象が気になる場合は、契約方式や支払い方法を事前に確認しておきましょう。

以上、請求書カード払いとファクタリングの違いを6つの項目で比較しました。続いて、資金繰りの状況に応じて、どちらを選ぶべきかを確認していきましょう。

迷ったらどちらを選ぶべき?

請求書カード払いとファクタリングで迷ったときは、資金繰りで困っている原因から考えることが大切です。

支払い期日が近く、手元資金を残したい場合は請求書カード払いが選択肢になります。

一方、売掛金の入金日まで待てず、早めに現金を確保したい場合はファクタリングが選択肢になります。

ここでは、資金繰りの状況に応じた選び方を解説します。

直近の支払いが厳しいなら請求書カード払いを検討する

直近の支払いが厳しく、手元資金をできるだけ残したい場合は、請求書カード払いが選択肢になります。

たとえば、下記のようなケースです。

  • 支払い期日が近いが、手元資金を残しておきたいケース
  • 数日〜数十日後に入金予定があるケース
  • 取引先への支払い期日は守りたいケース
  • カード引き落とし日まで支払いを後ろ倒しできれば資金繰りが回るケース

請求書カード払いは、支払予定の請求書をカード決済に切り替えることで、実際の出金をカード引き落とし日まで後ろ倒しできます。

ただし、支払いそのものがなくなるわけではありません。

利用する際は、カード引き落とし日までの入金予定を確認しておきましょう。

売掛金の入金待ちで資金が足りないならファクタリングを検討する

売上は発生しているものの、売掛金の入金日まで資金が足りない場合は、ファクタリングが選択肢になります。

たとえば、下記のようなケースです。

  • 支払いが売掛金の入金日前に発生するケース
  • 入金予定はあるものの、今すぐ現金が必要なケース
  • カード利用枠だけでは支払いに対応できないケース
  • 売掛金を早めに現金化すれば資金繰りが回るケース

ファクタリングは、入金予定の売掛金をファクタリング会社に売却し、入金日前に現金化する方法です。

ただし、手数料がかかるため、売掛金の満額を受け取れるわけではありません。

利用する際は、手数料を差し引いた金額で必要な支払いに対応できるかを確認しておきましょう。

以上、資金繰りの状況に応じて、請求書カード払いとファクタリングのどちらを選ぶべきかを解説しました。続いて、請求書カード払いとファクタリングに関するよくある質問を紹介します。

請求書カード払いとファクタリングに関するよくある質問

最後に、請求書カード払いとファクタリングに関するよくある質問を紹介します。

請求書カード払いとファクタリングは併用できますか?

請求書カード払いとファクタリングは併用できます。

支払いを後ろ倒ししたい請求書には請求書カード払いを使い、売掛金の入金を早めたい場合にはファクタリングを使う、といった使い分けが可能です。

ただし、どちらも手数料がかかるため、安易に併用すると資金繰りがかえって厳しくなる可能性があります。

併用する場合は、入金予定・支払い予定・手数料を確認したうえで判断するといいですよ。

赤字企業でも利用できますか?

赤字企業でも、請求書カード払いとファクタリングを利用できる場合があります。

請求書カード払いは、カード利用枠やサービスごとの利用条件を満たしていれば、赤字でも利用できる可能性があります。

ファクタリングは、売掛先の信用力や売掛金の内容が重視されるため、赤字企業でも利用できる場合があります。

ただし、利用可否はサービス会社や審査内容によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

個人事業主でも利用できますか?

個人事業主でも、請求書カード払いとファクタリングを利用できます。

請求書カード払いは、個人事業主に対応しているサービスであれば利用可能です。

ファクタリングも、個人事業主向けに対応している会社であれば利用できます。

ただし、必要書類や利用条件はサービス会社によって異なるため、申し込み前に確認しておきましょう。

まとめ

請求書カード払いとファクタリングは、どちらも中小企業や個人事業主の資金繰り対策として利用できるサービスです。

ただし、役割は異なります。

請求書カード払いは、支払いを後ろ倒しする方法です。一方、ファクタリングは、売掛金の入金を前倒しする方法です。

比較項目請求書カード払いファクタリング
主な役割出金を遅らせる入金を早める
向いている場面直近の支払いが厳しいとき売掛金の入金日前に資金が足りないとき
注意点後日のカード引き落としに備える必要がある手数料を差し引いた金額が入金される

支払い期日は守りたいものの、手元資金を残したい場合は請求書カード払いが選択肢になります。

売上は発生しているものの、売掛金の入金日まで資金が足りない場合はファクタリングが選択肢になります。

大切なのは、手数料の安さだけで判断するのではなく、自社の資金繰りで何が問題になっているのかを整理することです。

「支払いを後ろ倒ししたいのか」「入金を前倒ししたいのか」を確認したうえで、自社に合った方法を選びましょう。

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