業績が好調な時は、何事にも慎重で、細部まで目を光らせていたような方でも、資金繰りが厳しくなると、急に脇が甘くなる方がいます。
特に、資金調達絡みの話になると、何事にも慎重だった方が、急に甘くなるケースが少なくありません。
よくあるケースは、〇百万まで即日融資という怪しいキャッチコピーが書かれたFAXやDMに食いついてしまい、闇金にコロッと嵌められ、毎月ありえない額の金利を払う羽目になったり、

怪しい金融ブローカーに、
- 某議員と知り合いだから、その方に口利きしてもらえば〇銀行から〇千万調達できる。
- 〇銀行の頭取とは昵懇だから、私が口を利けばすぐに決済が下りる。
なんて、使い古されたようなしょうもないセリフを盲信してしまい、大切な運転資金の中から着手金を何百万も払ってしまい、1円も調達できず、そのままドロン・・・
という話は、よくある話です。
資金繰りが厳しい時こそ普段よりも脇を固める必要があります
落ち着いて考えれば分かると思いますが、財務内容が悪化し、資金繰りが厳しくなってきている状態で、
- 無担保で貸します
- 私が口を利けば、銀行から資金調達できます
などということは、普通であれば考えられません。
そんなウマい話なんて、どこにもある訳ないのですが、資金繰りが厳しい時は、つい、こういう言葉にクラっときてしまい、最終的に騙されてしまう。というケースが後を絶ちません。
最近でも、「実は、数年前に騙されまして・・」と告白してくれる方とか結構います。
また、数年前にご相談を受けた方に、久しぶりにお会いしてみると「実は、こういう業者に騙されまして・・〇〇っていうコンサル会社知ってますか?訴えたらお金を取り戻せますか?」とか聞かれたりする事もしばしばです。
傍から見ていて本当に気の毒になります。
こうしたトラブルに巻き込まれないよう、いかなる局面においても、しっかりと脇を締めて下さい。資金繰りが厳しくなってきたら、なおさらです。
財務内容が悪化しているにもかかわらず、簡単にカネが引っ張れるような話をしてこようものなら、眉に唾をつけ、徹底的に勘ぐって下さい。
1に勘ぐり
2に勘ぐり、
3、4も勘ぐり
5に話半分。
(いや、話3分の1ぐらいかな)
これぐらい徹底的に勘ぐった方がよいです。
ちょっとでもスキを見せようものなら、食い物にされてしまいますからね。
ちなみに、ご存知かもしれませんが、食い物にされた方の情報は、(いわゆるカモ情報)仲間内で共有されるケースが多いです。闇金であれば、グループ間で共有されていたり、業界の仲間(先輩後輩関係とか)で共有されていたりします。
怪しい金融ブローカーのケースですと、詐欺師仲間同士で共有しているケースが少なくありません。
例えば、「以前、資金調達絡みで〇百万仕上げた奴がいるんだけど、そいつまだ余力があるんだよね。違うネタでまだまだ取れるよ。」なんて話を仲間内でしてたりします。
腹立ちますよね。
詐欺師からしたら、騙されやすい経営者情報はお宝情報ですから、一度騙されると、後から詐欺師がポコポコ湧いて出てきます。
こんなしょうもないことでこれ以上、大切な運転資金を減らす訳にはいきませんから、甘い話には飛びつかないよう、本当に気を付けてくださいね。
会社の内部にも似たような輩が潜り込んでいないか、常に神経を張り巡らせるようにしましょう。
