資金調達
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銀行に提出する借入金一覧表を作りたいです。
テンプレート(書式)や書き方のサンプルがあると助かります。
具体的な作り方を教えて欲しいです。
本記事では、こういった要望にお答えします。
なお、本記事の筆者は、2009年から現在まで中小企業の資金繰り改善コンサルタントとして活動しており、年商数百万の個人事業主から年商10億円以上の企業まで、幅広く対応してきました。
こういった経験をもとに、本記事では、借入金一覧表の作り方を解説していきます。
ちなみに本記事では、借入金一覧表の作り方と併せて、取引銀行や借入内容の数字を入力するだけで借入金一覧表が簡単に作れるテンプレート(書式)と書き方のサンプルをご用意しました。
「借入金一覧表を作るのは初めてです」という方でも迷わずに作れるようになりますので、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
借入金一覧表とは、下図のように借入条件や借入額、借入残高など、借入金の状況を一目で確認できるようまとめたものです。
クリックすると別タブが開きます。
借入金一覧表は銀行融資における重要な判断材料の1つです。融資を受けやすくするためにも、必ず作成しておきましょう。
借入金一覧表に記入する項目は下記のとおりです。
記入項目が多いので作成に手間がかかりますが、一度作ってしまえば後はそんなに手間はかかりませんので、ぜひ作っておきましょう。
借入金一覧表の利用シーンは下記のとおりです。
「1つの銀行としか付き合わない」、「これ以上借入を起こすつもりはない」とお考えの方は借入金一覧表を作らなくても問題ありませんが、そうでなければ借入金一覧表は必ず使いますので、求められたときにすぐに提出できるようにしておくといいですよ。
以上、借入金一覧表の概要を解説しました。続いて、借入金一覧表の作り方を解説していきます。
借入金一覧表の作る流れは下記のとおりです。
上記のとおり。
まずは借入金一覧表のテンプレート(書式)をダウンロードします。
筆者が実務で使っているテンプレートを用意しましたので、ぜひお使い下さい。
テンプレートはExcel(エクセル)とスプレッドシートの2種類ありますので、使いやすい方をダウンロードして下さい。
Googleアカウントをお持ちの方は、Googleアカウントにログイン後、
ファイル>コピーを作成 を選択すると、テンプレートをコピーできます。
スプレッドシートのコピーのやり方が分からない方から共有リクエストを頂くことがありますが、誰でもコピーできるよう設定してあります。
共有リクエストを頂いても回答いたしかねますので、コピーのやり方が分からなければExcelファイルをご利用下さい。
サンプルデータも公開しておきますので、ぜひチェックしておいてください。
Googleアカウントにログインした状態で、
ファイル>コピーを作成 を選択すると、サンプルデータをコピーできます。
サンプルを見ておけば書類の完成イメージが湧きやすいので、借入金一覧表作成もスムーズです。
銀行や政府系金融機関から融資を受けた時に発行された借入明細を用意します。
借入金一覧表に記入する情報は借入明細に記載されています。
なお、借入明細の名称は金融機関によって下記のように異なりますが、記載内容は同じです。
借入明細に記載された借入条件・融資残高などをテンプレートに入力していきます。
借入明細には、融資総額、融資日、返済日、月々の返済額や、利息の金額、融資残高などなど、詳しい融資条件が記載されていますので、明細を見ながらテンプレートに入力していきます。
テンプレートは計算式や選択項目(プルダウンメニュー)を設定していますので、入力の手間を省けるようにしています。
借入明細の内容を記入したら、借入金一覧表の作成は完了です。
以上、借入金一覧表の作り方を解説しました。続いて最後に、銀行が借入金一覧表をチェックして考えていることを解説していきます。
銀行が借入金一覧表をチェックして考えていることは主に2つです。
上記のとおり。
決算書の「借入金及び支払利子の内訳書」を見れば、期末の融資残高や毎月の返済額を確認できますが、期中の融資残高は決算書から読み取ることはできません。
例えば、決算期が3月末の企業が10月に融資を申込んできた場合。
銀行の立場からすると、4月から10月にかけての融資残高は全く見えません。
約半年の間に、
こうしたことが起こっている可能性は十分考えられます。
決算書では期末の残高しか分かりませんから、期中の融資残高や詳細な借入内訳の動きは全く見えません。
銀行の立場からすると、借入状況が見えない企業に融資を実行するのはリスクが高く、融資実行の判断は非常に難しいです。
借入金一覧表で借入状況をリアルタイムで伝えることで、銀行も判断しやすくなります。
銀行は借入金一覧表から他行の借入状況をチェックして下記のように考えます。
などなど、良くも悪くもこういったことを考えます。
そのため、借入金一覧表の提出がきっかけで融資が受けにくくなるといったマイナスに作用することも当然考えられます。
とはいえ、実際の現場では借入金一覧表を提出することで「積極的に融資の提案をして貰えるようになった」、」「仕入れ資金を支援してもらえるようになった」、など、プラスに作用することの方が多いです。
それに、借入金一覧表を提出しないと銀行に
などと警戒されるだけでメリットがありません。
借入金一覧表を作成して、銀行から求められたらすぐに提出できるようにしておくといいですよ。
以上、借入金一覧表の作り方を解説しました。
テンプレートを使えば簡単に作れますので、サンプルを参考にしながら作成してみてください。
ちなみに、作成した借入金一覧表は定期的にメンテナンスするといいですよ。一度作成してしまえば後は毎月融資残高を減らすだけなので、管理・運用にそんなに手間はかからないです。
ぜひ、実践してみてください。
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