
債務超過でも銀行から新規融資を受けることってできるのかな?
そもそも、なぜ、銀行は債務超過の企業に融資をしたがらないのかな?理由を知りたい。
債務超過でも銀行から融資を受けることができるケースがあるなら知りたい。
この記事では、こういった疑問にお答えします。
債務超過で融資を受けるのは基本的に難しい


債務超過、あるいは実質債務超過状態に陥ってしまった企業が銀行から新規融資を受けるのは基本的には難しいです。
なぜなら、銀行は債務超過状態の企業に対する融資は消極的になるからです。
ちなみに、実質債務超過の詳しい解説は「銀行融資の指標「実質債務超過」を分かりやすく解説【基礎知識】」をどうぞ。
債務超過の企業に対する新規融資が消極的になる理由1つ


銀行が債務超過の企業に対する新規融資が消極的になる理由は下記1つです。
- 債務超過の企業への融資は貸し倒れリスクが高いから
上記のとおりです。
債務超過の企業への融資は貸し倒れリスクが高いから
債務超過の企業への融資は貸し倒れリスクが高いです。
債務超過とは、資産よりも負債の方が多いという状態のことで、資産を全て換価処分しても負債を返済できない状態のことを言います。
具体的には下記のような状態です。
- 資産1,000 < 負債1,500
万が一、融資先がデフォルト(債務不履行)に陥った場合、債務超過の企業への融資は貸し倒れリスクが高いので、銀行は債務超過の企業に融資しようとしないのです。
債務超過でも融資が実行される可能性があるケース4つ


債務超過だからといって、必ずしも融資を断られる訳ではありません。このパートでは、債務超過でも融資が実行される可能性があるケースを5つ紹介します。
- メインバンクとの付き合いが長い
- 債務超過になったのは直近の決算(今まで債務超過ではなかった)
- 債務超過だけど、直近の決算で利益が出ている
- 不動産担保を入れていて時価評価が高い
- 経営改善計画を提出していて、計画の進捗が良い
上記のとおりです。
メインバンクとの付き合いが長い
メインバンクとの付き合いが長いと、債務超過でも融資をしてくれるケースは比較的良く見かけます。
ちなみに筆者がよく見るケースは下記のような企業が多いです。
- 業歴が10年以上
- 創業時から付き合いがある
債務超過になったのは直近の決算(今まで債務超過ではなかった)
今まで資産超過状態だったけど、直近の決算で債務超過になってしまった場合。
翌期も赤字の見込みだとほぼほぼ不可能になりますが、翌期は黒字で債務超過を解消てきる可能性が高い場合、融資をしてくれる可能性があります。
とはいえ、進捗はかなり厳しめに見られます。
債務超過だけど、直近の決算で利益が出ている
何年も債務超過状態ではあるものの、直近の決算で利益が出ており、翌期の売上も横ばい、あるいは回復傾向にあるような場合、あまり金額は大きく無いですが、新規融資を実行してくれるケースはあります。
不動産担保を入れていて時価評価が高い
不動産を担保に入れており、かつ、不動産の評価が高い場合、融資してくれるケースはあります。
こういった条件にある不動産を担保に入れているような場合、追加融資をしてくれるケースはあります。
- 取得価格(簿価)よりも時価の方が高い場合(売却益が見込める場合)
- 不動産の流動性が比較的高い場合
- 換価処分しても、簿価以上での売却が見込める場合
経営改善計画を提出していて、計画の進捗が良い
すでに経営改善計画書を提出しており、計画の進捗通り、あるいは計画よりも進捗状況が良好で、債務超過解消の目途が立っているような場合、新規融資を出してくれるケースはあります。
まとめ
以上、債務超過でも銀行から新規融資を受けることはできるのか?ということについて解説しました。
債務超過でも状況次第では融資を受ける事ができるケースはありますので、債務超過だからといって諦めず、メインバンクに相談してみましょう。