今日のお昼すぎの事。面談の予約を頂いていた経営者の方からキャンセルの連絡がありました。

瀬間さん、すいません。
今週末に来て頂く予定でしたが、申し訳ない、キャンセルして下さい。



分かりました。大丈夫ですよ。



実は、昨晩、息子と言い合いになりまして、もう少しこのままで頑張ってみようという結論に至りました。



なるほど。
私は全く構わないですが、この試算表を見る限り、厳しい言い方ですが、悠長な事を言ってられませんよ。



分かっているのですが、息子が…。



大丈夫です。分かりました。
また、機会がありましたらご連絡下さい。
こういったカタチでキャンセルになると、大抵の場合で半年、若しくは1年後ぐらいに再度連絡があります。
しかも、言い方が悪いかもしれませんが、最初に連絡いただいた時よりも資金繰りがさらに悪化した状態で連絡がくるのです。
まあ、決断するのは経営者の方ですから、私がプッシュする理由などどこにも無いのですが、こういうやり取りがある度にいつも歯がゆい思いをします。
今の時点である程度の方向性を決めておかないと、選択肢は激減してしまうのに…と。
実務経験が無い人間の言う事は絵空事がほとんど
ハッキリ申し上げますと、大抵の場合で、
- 反対している親族は専門家ではない
- 事業再生の実務経験が皆無
というケースがほとんどです。
専門知識もなく、また、実務経験が無いのに、ネット等で仕入れた生半可な知識を基に「自力で事業再生を実現してみせる」と意気込む方は少なくありません。
もちろん、経験豊富な税理士や弁護士が身近にいらっしゃればその限りでは無いと思うのですが、そのような専門家もいない状態で、
- 会社分割
- 民事再生
- 個人版民事再生
- リースバック
などと言ったところで、絵空事で終わってしまう場合が殆どです。
今回ご連絡頂いた方は、息子さんが二代目候補として、社長である親御さんの会社手伝っているとの事でした。
なんとか上手く引き継ぐことができるよう、いろいろ画策して頑張ってはいるのですが、話を聞いていても実現不可能な事ばかりおっしゃっていたので、「話をしていてもラチがあかない」と思い、すぐに切ってしまいました。
今後、この会社がどのような道を辿るのか検討もつきませんが、せめて、良きアドバイザーに出会い、現状に則した正しいアドバイスを頂き、これ以上悪い方向へ進まないよう事業再生に進んで欲しいと願って止みません。