クレジットカードの信用を守るのと、生活を守るのはどちらが大事なのか?

運転資金がどこからも調達できなくなると、経営者個人のカードを使い、資金繰りを回している方が少なくありません。

うまく回っているうちは良いのですが、売上が下降の一途を辿るようになると、カードの枚数が増えていくようになります。そうなると、だんだんどのカードも枠がいっぱいになり、他社に申し込んでも審査が通らなくなってきます。

審査が通らなくなると、手持ちのカードでやりくりする事になるのですが、ここまでくると返済オンリーとなるので、実質、金利だけを毎月払っていく事になります。

具体的に、次のような状態に陥ってしまう事になると思います。

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借りて返すを繰り返し、金利支払いだけが重くのしかかる

例えば、カードの枠が100万円だとします。

100万円のリボ払いだと、毎月5万円ぐらいの支払いが発生すると思います。年利18%で換算すると、金利がおよそ15,000円ぐらいですから、元金を35,000円返済する事になります。

その月の返済が終わると、翌月には、「元金を返済した分、借りれ枠ができた」という事で、また、30,000円引き出す(借りる)事になったりします。

そうなると、いつまでたっても金利の15000円だけ支払う事になるので、毎年18万円ほど支払う計算になります。このような状態のカードが何枚もあると、会社の資金繰りどころの騒ぎではなく、経営者の生活が脅かされる事になります。

生活を犠牲にしてまで信用情報を守っても意味があるのか?

なぜ、このような状態に陥っても、毎月同じ事を繰り返してしまうのでしょうか。それは、「クレジットカードが使えなくなると困る」といって、毎月同じ事を繰り返してしまうのです。

返済が滞ったり、何回も返済が遅れてしまうと、事故情報が信用情報機関に載ってしまうので、それが原因でカードを止められたり、今後、ローンなどが組み難くなります。

しかし、信用情報に傷がつくのを恐れて、生活を犠牲にしてまで頑張って返済するのは、何かメリットがあるのでしょうか。

確かに、カードがあると便利ですし、この先ローンが組み難くなるのは色々と不便だと思います。でも、この状態まで来てしまったら、先の事を心配する意味が無いような気がします。

先の心配をする前に、今を生き抜く事を考えた方が個人的には良いと思っています。

返済の条件変更は意外と簡単にできます。

クレジットカードも返済が厳しければ、電話一本で返済の減額ができます。

返済が厳しいと相談すると、サービス事業者とお客様という関係から債権者、債務者という関係に変わります。とはいえ、基本的には対等な立場なのですから、卑屈になる必要もありませんし、必要以上に気にする必要もありません。

ですから、支払いが厳しい時はどんどん相談した方が良いです。

返済の減額をしてしまえば、返済中はカードが使えなくなりますが、事故扱いにはなりません。これはカード会社に聞けば分かりますが、「組み換えなので、事故扱いになりませんからご安心下さい」と教えてくれたりします。

ですから、どうしてもカードの返済が厳しいという事でしたら、カード会社に相談して組み替えてもらうのも一つの方法だと思います。

組み替えた方が元本を減らしやすい

約定通り返済して、いつまで経っても元金が減らないよりは、組み替えた方が早いです。それに、大抵の場合で、金利6%前後で組み替えてくれますから、支払いは楽になると思います。

10,000円の100回払いとか、へっちゃらです。

年利18%で毎月15000円の元金を支払うのであれば、毎月10,000円とかで元金も減っていくプランに組み替えた方が、生活も楽になりますし、生活が楽になれば仕事に集中できるようになると思います。

組み替えても支払いが厳しい時は?

組み替えても支払いが厳しい時は、返済を完全にストップするしか方法はないかもしれませんね。カード関係の債務も回収不能となると、サービサーへ債権譲渡されますので、最終的に低額で和解できる可能性が出てきます。

カード会社によってはサービサーへ債権譲渡せず、自社で「毎月、2000円ぐらいでしたら払えますか?」等と聞いてくるところもありますので、支払いが厳しければ相談した方が良いと思います。

カードの件数が多く、カード会社の対応が精神的に辛いという事であれば、法律家に相談するのも一つの方法だと思います。

こういったものに、どれが正解というのはありません。借り手の性格や価値観によって解決策は異なりますので、焦らず、じっくり考えれば良いかと思います。

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