
仕事を受注できたけど、売掛金が入金される前に買掛の支払いが発生するから、資金調達しないと資金が回らない。
受注した実績を元に銀行に融資を申込んだけど、断られたよ…このままだと買掛の支払いができないから、ファクタリングの利用を検討している。
検討材料として、ファクタリングのメリットとデメリットを詳しく知りたい。
この記事では、こういった疑問にお答えします。
ファクタリングを利用するメリット8つ


ファクタリングを利用するメリットは下記8つです。
- 業績や財務内容は関係無く利用できる(債務超過OK)
- 融資ではないので個人信用情報が悪くても調達可能
- 税金・社会保険料を滞納していても利用可能
- 保証人・担保不要
- 最短24時間以内に売掛金を現金化する事も可能
- ファクタリングを利用している事が取引先にバレない
- 取引先(売掛先)が倒産しても返金する必要がない
- 買掛を支払う前に資金を手にする事ができるため、キャッシュフローの改善を図れる
上記のとおりです。
業績や財務内容は関係無く利用できる(債務超過でもOK)
融資の場合、業績や財務内容をもとに審査しますので、次のいずれかに一つでも該当すると、融資を受ける事は非常に難しくなります。
- 業績が赤字
- 借入過多
- 債務超過
しかし、ファクタリングは融資ではなく、売掛債権の売買ですので、ファクタリングを申込んだ企業の業績や財務内容が悪くても、取引先の与信が良ければ売掛金を買取ってもらうことができます。
融資ではないので個人信用情報が悪くても調達可能
「個人信用情報がブラックで銀行融資がNG!資金調達は諦めるしかない?【選択肢は3つある】」という記事でも解説しているとおり、ファクタリングを利用するにあたり、代表者の個人信用情報は一切関係ありません。
つまり、ファクタリングを申込んだ会社の代表者の個人信用情報がブラックでも、売掛先の与信が良ければ売掛金を買取ってもらうことができます。
税金・社会保険料を滞納していても利用可能
金融機関から融資を受ける際、税金や社会保険料を滞納していると、融資を受けることは難しくなります。
「【資金調達】税金や社会保険料を滞納してる企業が資金調達する方法【売掛を活用】」でも解説しているとおり、滞納額が大きかったり、滞納状態を解消するのに1年以上かかるような場合、銀行や政府系金融機関はもちろん、ノンバンクからの調達も絶望的となります。
しかし、ファクタリングであれば、税金や社会保険料を滞納していても売掛債権を売却することで資金調達可能です。
保証人・担保不要
ファクタリングは融資ではなく売掛債権の売買しているだけにすぎないので、利用するにあたって保証人や担保を必要としません。
最短24時間以内に売掛金を現金化する事も可能
一般的にファクタリングを利用する場合、申込みから買取実行まで最短でも2〜3日程度かかる場合が殆どです。
申込みはネットや電話で行えますが、売掛債権の売買にあたって、資料や契約書を郵送でやり取りする事になるので時間がかかります。
また、審査の際に面接が必要なファクタリング業者もありますので、そうなると日程調整や移動などで時間がかかることがあります。
しかし、最近では申し込みから買取実行までをネットで完結できるクラウドファクタリングサービスも出てきてますので、クラウドファクタリングであれば、最短24時間以内に売掛金を買取ってもらうことも可能です。
ちなみに、下記ファクタリング会社はいずれも24時間以内に審査可能です。
- OLTA(オルタ):最短24時間以内に売掛金を現金化。個人事業主対応。数十万円~数百万円の調達を希望している方向け。
- OTTI(オッティ):最短3時間で審査可能。365日電話対応可能。個人事業主対応。30万~5,000万円の範囲で調達を希望している方向け。
- anew(アニュー):OLTAと新生銀行が共同で運営するファクタリングサービス。法人のみ。数百万~数千万円規模の調達希望の方向け。
ファクタリングを利用している事が取引先にバレない
ひとことで「ファクタリング」と言っても、厳密には下記2種類の方法があります。
- 2社間ファクタリング → ファクタリングを利用する企業と、ファクタリング会社間の契約
- 3社間ファクタリング → 利用企業、ファクタリング会社、取引先(売掛先)の3社間での契約
2社間ファクタリングを利用する場合、契約当事者はファクタリングを利用する企業とファクタリング事業者の2社間での契約となりますので、取引先にファクタリングを利用している事がバレる事はありません。
取引先(売掛先)が倒産しても返金する必要がない
ファクタリングはノンリコース(償還請求権がない)なので、ファクタリング会社に売掛金を買取ってもらった後に取引先が倒産しても、返金を求められるようなことは一切ありません。
買掛を支払う前に資金を手にする事ができるため、キャッシュフローの改善を図れる
商品やサービスを販売して売上が発生すると、売上の回収よりも先に仕入や外注費などの支払いが発生することが一般的なので、売掛金が入金される前に支払いを行うことになるので、資金繰りは悪いです。
しかし、ファクタリングを利用することで、売掛金をスグに現金化することができますので、支払いは楽になります。
ファクタリングを利用するデメリット6つ


ファクタリングを利用するデメリットは下記6つです。
- 融資と比較すると調達コストが高い(買取手数料が高い)
- 売掛金が存在していないと資金調達できない
- 売掛金以上の金額を調達できない(売掛の範囲内でしか調達不可)
- 取引先にファクタリングを利用している事がバレる可能性あり
- 分割返済ができない
- ファクタリング事業者によっては面談が必要な場合がある
上記のとおりです。
融資と比較すると調達コストが高い(買取手数料が高い)
ファクタリングは融資と比較すると調達コストが圧倒的に高くつきます。
融資とファクタリングの調達コスト概ね下記のとおりです。
- 融資による調達コスト
- 銀行や政府系金融機関 → 年利2~4%の範囲内(2%台前半が多い)
- 銀行ビジネスローン → 年利3~14%の範囲内(5%~6%ぐらいが多い)
- ノンバンクのビジネスローン → 年利6.0%~18.0%(8~10%ぐらいが多い)
- ファクタリングによる調達コスト
- 2社間ファクタリング → 買取り手数料10~20%
- 3社間ファクタリング → 買取り手数料10%以下
例えば、銀行から1,000万円の融資を年利2%で受けた場合、年間20万円の利息支払いで済みます。
ファクタリングで100万円の売掛金を買取手数料20%で買い取って貰った場合、一度利用しただけで20万円の買取手数料をチャージされます。
一度だけの利用なら多少目をつむる事もできるかもしれませんが、毎月利用するようになると、調達する度に買取手数料をチャージされることとなり、調達コストがものすごく高くつきます。
たまに利用する分には良いと思いますが、ファクタリング利用が常態化するようになると収益を圧迫しますので、融資に切り替える事ができるよう、徐々にシフトした方が良いです。
詳しくは「ファクタリングをやめたい!【簡単ではないけど方法は2つあります】」をどうぞ。
売掛金が存在していないと資金調達できない
ファクタリングは売掛債権を売却する事で資金調達する方法なので、売却対象となる売掛金が存在していないと資金調達できません。
売掛金以上の金額を調達できない(売掛の範囲内でしか調達不可)
売掛金を売買して資金調達するため、売掛金の金額を超える額の金額は調達不可能です。
例えば、500万円の売掛が発生した場合、500万円を超える金額を調達する事は不可能という事になります。
取引先にファクタリングを利用している事がバレる可能性あり
本記事の「ファクタリングを利用している事が取引先にバレない」という項目でも解説したとおり、ファクタリングは下記2種類の方法があります。
- 2社間ファクタリング → 取引先に知らせる必要がない
- 3社間ファクタリング → 取引先の承諾を得なければならない
2社間ファクタリングを利用する場合は取引先にバレませんが、3社間ファクタリングを利用する場合、取引先にファクタリングを利用する承諾を得る必要がありますので、ファクタリングを利用する事がバレます。
分割返済ができない
ファクタリングは基本的に分割返済ができません。
分割返済を認めてしまうと融資という扱いになり、貸金業法に抵触する可能性があるため、分割返済は基本的に不可能です。
ただし、何事にも例外は存在します。
詳しくは「【悲報】ファクタリングが返済できない!分割返済は可能?【対応策はある】」をどうぞ。
ファクタリング事業者によっては面接が必要な場合がある
ファクタリングの利用申し込みをする際、ファクタリング事業者によっては審査に面接が含まれている事業者があります。
面接が必要な場合、ファクタリング事業者まで直接訪問する必要があります。
利用申込みをした事業者が近ければ良いですが、遠方の場合、時間と費用をかけて訪問しなければならないので、申込の際に、本社や営業所が近くにあるか?ということを確認するようにしましょう。
ちなみに、「最短24時間以内に売掛金を現金化する事も可能」という項目で紹介した下記ファクタリング会社であれば、申し込みから買い取り実行までネットで完結します。
- OLTA(オルタ):個人事業主対応。数十万円~数百万円の調達を希望している方向け。
- anew(アニュー):法人のみ。数百万~数千万円規模の調達希望の方向け。
遠方の方は、ネットで完結するようなサービスを利用すればOKだと思います
下記ファクタリング会社は契約締結時に来店が必要になりますが、申し込みから審査まではネットでできますので、東京周辺の方におすすめです。
- OTTI(オッティ):個人事業主対応。30万~5,000万円の範囲で調達を希望している方向け。
まとめ
以上、ファクタリングを利用するメリットとデメリットについて解説しました。
おわり。

