色々な方に相談するのは良い事だけど、数多くの提案をしてくれた方が良いという訳では無い。

弊社へご相談を受ける前に他社様に相談に行かれ、色々な提案を受けた上で、弊社へ相談に来られる方が一定数いらっしゃいます(数ある選択肢の中に弊社を入れて頂き、大変光栄に思います)。

「色々な専門家の方から意見を聞く」ということは非常に良い事だと思ってますので、今後、どのように動いていけば良いのか悩んだり迷ったりした時は、一人に絞らずに色々な方から意見を聞くよう推奨しています。

ただ、色々なところに相談に行かれた方とお会いする際、警戒している事が1点だけあります。それは、提案数を競われることです。

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提案数が多ければ良いという事ではない

色々なところに相談をされた後に弊社へ相談に来られると、よく、「A社に相談したらこのような提案を受け、B社からはこのような提案を受けました」等と、メモ書きを見せられたりする事があります。

これだけならまだ良いのですが、私の提案数が少ないと、「他社は沢山提案してくれるのに、本当にこれしか方法が無いのですか?」と詰め寄られる事があります。

この時のご相談者さまの表情は、私が手を抜いているのではないか訝しんでいるような、相談して損したという気分になっているのか、実際どのように思っているのかは分かりませんが、この瞬間、嫌な空気が流れます。

でも、できもしないことを提案しても意味が無いので、毅然と「私の見立てではこの方法とこの方法以外は難しいと判断します」と伝えています。

なぜ難しいのか、その理由をハッキリ伝える

できない・難しいと思った場合、「この方法は御社の状況では使う事ができません。その理由は…」といった感じで、できない・難しい理由をハッキリ伝えています。

色々なところに相談に行かれて、私のところに相談しに来るという事は、少なからず「この人なら他に良案があるかもしれない…」と期待して相談しに来ていると思いますので、他社さんの提案に対して「それはできない」と否定するのはなかなか骨が折れます。

でも、相談料を受け取っている関係上、できない事に対して「できる」とか「できるかもしれませんね」などと適当な事も言えませんし、何より、できると思って期待しながら取り組んだ結果、「やっぱり無理」となっては後々落胆すると思いますし、何より貴重な時間と費用を無駄にする可能性が出てきます。

資金に余裕のある企業であれば、多少の無駄は気にならないでしょうが、資金繰りに苦しんでいる企業が無駄な動きをしてはさらなる状況の悪化を招いてしまいます。

なので、言い難いと感じても、「この方法はこれこれこういう理由でできません。ここにも記載があります」等とできない理由をきちんと飲み込んでもらうよう、エビデンスを見せながら伝えたりする事もあります。

最も重要な事は「実行可能な方法か否か」という1点のみ

どんなに沢山の提案を受けたからといっても、実行に移せない、若しくは実行が不可能な提案内容では全く意味がありません。

余計な期待を持たせてガッカリさせるのも嫌ですし、期待を持たせながら動いてもらった結果、やっぱり駄目だったとなると動く時間も無駄ですし、リカバリーが困難になります。

なので、「この方法は最初に〇百万円程度の費用が掛かるので、まずは資金を用意しないと不可能です」「〇〇の証明が無いと資金が付かないので無理です。」というように、できない事はハッキリと「できない」と伝えてます。

まとめ

色々な方に相談を受ける事は良い事ですが、解決策の提案を受ける時は提案の数よりも、「実行可能性があるかどうか」という事だけにフォーカスして相談を受けた方が良いです。

相談を受ける側からしたら、選択肢が多い方が安心するかもしれませんが、選択肢の多くが実行できない、若しくは法改正によって今となっては使えない方法等であれば、話を聞いても全く意味が無いので、“当社で実行できるか?“という事を意識しながら相談を受けるようにして下さい。

ちなみに、相談する人を間違えると振り回されて終わってしまうケースがありますので、お気を付け下さい。

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